大人に学ぶ「おちゃめ」

2018月07年21日

私の行きつけの天ぷら屋さんでのやりとり。

歳の頃は77歳?大柄でゴルフ焼け?で、黒く日焼けした精悍な風情…も、麦焼酎をボトルで入れて、グビグビと。。ほろ酔い気分で大きな体が左右に揺れながら、天ぷらをダイナミックにかつ旨そうに頬張る。

おかみさんから料理が運ばれるたびに「センキュー!」と、野太い声ではあるが明るく、かつ笑顔でお礼を言われる。これ、なかなか可愛らしい光景。

この方、きっと大学教授で米国の大学で教鞭をとり、どこか日本の大学、それも有名な国立大学の名誉教授かも。

「ん?僕お野菜食べたかな。。」に、ご主人が「今、やってます」「あそ、ありがとう」

少々物忘れをされるお年頃?か…

ん?違う…「注文したサラダはまだですか?」を「僕、お野菜食べたかな」と言い換えたのだ。

それもボケ老人気味に、可愛らしく。

で、今度は、「お魚が食べたいな」に、ご主人が「今日はほうぼうが入ってるので、それ揚げましょうか」「あ、宜しくお願いします」と、しばらくして「ん?僕、お魚食べたかな」に、私一人微笑む。

おかみさんの「ほうぼうですよ」に、これまた「センキュウ!」

 

食事も終わり、「なんかデザートあるかな?」に、私の心の声:アイスクリーム?チーズケーキ?とかあるわけないじゃん。長く通っているけど、このお店でデザートを注文する人いないよ…やっぱ米国帰りやな(笑)

と、おかみさんが「パイナップルありますよ」え!デザートあるの?!でもこのおじさんのイメージはケーキかアイスクリームっしょ。それにパイナップルは自分たちが食べるやつじゃないの?と心配するも、「お、珍しいねー、それもらうわ」と、老紳士。「パイナップルかー、そんなの置いてるんだー、さすがだねー」と満面笑顔。

それもとても可愛らしかった、悔しいけど。

 

この老紳士から、

催促の注文をおしゃれに可愛らしくする技を学びました。

礼儀礼節、素直な気持ちを素直な言葉で表現、それも笑顔で楽しそうに、嬉しそうに。

そりゃ可愛がられますよね、いくつになっても。

 

美しい光景でした。

高山 直

 

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